食品パッケージにある栄養成分表示の糖質量をチェックしている低糖人ビギナーから、こんな質問をよく受けます。
「栄養成分表示をチェックしても、実際に摂っている糖質量がわかりません。」
「糖質の多い食品はどのくらい控えないといけないのですか?」
「炭水化物と糖質はどう違うのですか?」
「糖類ゼロ=糖質ゼロではないのですか?」・・・etc.
そこで今回は、低糖人ビギナーの疑問にお答えします。
※ 下記の自動計算は、必要な時にすぐにご利用できるように記事はじめに記載しましたが、記事を最後までお読み頂くと利用法が分かると思います。
栄養成分表示に記載されている数字を入力して下さい。数字が自動的に表示されます。糖質量だけでなく他の栄養素の量も同様に算出できます。
【計算1】食品1gに対する糖質量(または他の栄養素量)
栄養成分表示に記載されている糖質量(炭水化物量)を入力して、次に”1人分〇〇g”、”1袋〇〇gあたり”、”1個(〇g)当たり”などと表示されているグラム数を入力して下さい。
【計算2】実際に召し上がる食品に含まれている糖質量(または他の栄養素量)
【計算1】で算出された数字を入力して下さい。次に実際に召し上がる食品のグラム数を入力して下さい。
※ 実際に召し上がる食品で栄養成分表がない場合は、Pocorin記事の【学ぶ】糖質の多い食品と少ない食品に記載している糖質量と食品の重さ(〇〇g)を入力して下さい。
【角砂糖換算】糖質量を角砂糖で換算
最初のマスに糖質量を入力すると、角砂糖の個数が表示されます。
上記の自動計算の算出法を糖質の少ないチーズ(切れていないタイプ)でご説明します。
栄養成分表示には、次の様に明記されています。
【エネルギー271kcal たんぱく質16.4g 脂質22.2g 炭水化物 1.3g 食塩相当量1.0g カルシウム409mg/1個(90g)あたり 】
チーズは食物繊維がないので、炭水化物≒糖質と考えます。炭水化物1.3gをホールチーズ90gで割ると、チーズ1gに対する糖質量が算出されます。
【糖質】1.3g÷90g=約0.014g
ホールチーズの1/4カットをスケールで計測すると24gあるので、以下の計算式になります。
【糖質】0.014(1gの糖質量)×24g=約0.336g ほぼ糖質ゼロです。
糖質制限ではたっぷり摂ってほしいたんぱく質と脂質を自動計算で算出して見ましょう。
【たんぱく質】16.4÷90g=約0.182g/1gあたり⇒0.182g×24g=4.368g
【脂質】22.2g÷90g=約0.246g/1gあたり⇒0.246g×24g=5.904g
糖質4gは角砂糖1個分に相当します。
【糖質】0.336g÷4=0.84個
チーズ1/4切れで1個の角砂糖半分にも満たしていません。一方、糖質の多いごはんを角砂糖に換算してみましょう。
茶碗1杯(200g)の糖質量は約73.5gもあります。角砂糖に換算すると73.5g÷4=18.4個に相当します。恐るべき糖質量です。
このように糖質を角砂糖の量に置き換えると、甘くない食品も糖質が多いと認識できると思います。
本来は、糖質の多い食品はなるべく控えて頂きたいのですが、どうしても食べたい場合は、実際に召し上がる量をスケールで量り、Pocorin記事 【学ぶ】糖質の多い食品と糖質の少ない食品に掲載している糖質量を参考に、OK摂取量を算出します。
糖質の多いリンゴでご説明しましょう。
【学ぶ】糖質の多い食品と少ない食品 の表によると、リンゴ160gで【糖質】20.8gあります。
【糖質】20.8g÷160g=0.13g(リンゴ1gに対する糖質量)
【糖質】0.13g(1gの糖質量)×409.5g(リンゴの重さ)=約53.2g
【角砂糖換算】53.2g÷4=13.3個分!もあります。リンゴの丸かじりはNGですね。
リンゴ1個の糖質は約53.2gもあるので、まずは8等分に切ってみます。1/8カットで37gの重さがあります。
【糖質】0.13g(1gの糖質量)×37g=4.81g
わずか1/8カットでも糖質が4.81gあります。やはりフルーツは糖質が多いですね。
糖質制限の目標値です。
【学ぶ】医師推奨の糖質制限食のやり方 をご一読下さい。
上記の自動計算機能とスケールを利用し、日頃召し上がる食品の「食べて良い量の目安」のオリジナルリストを作成しては如何でしょうか。
ほとんどの食品パッケージには栄養成分と原材料が表示されています。
栄養成分表示には、エネルギー(熱量)、三大栄養素であるたんぱく質、脂質、炭水化物(糖質+食物繊維)、塩分相当量が必ず明記されています。
「100gあたり」「65gあたり」「1袋(120g)あたり」「大さじ1杯(15g)あたり)」「1食(27g)あたり」など、食品のサイズや使用量に合わせた栄養成分量を表示しています。
写真は、アマニ粉末の栄養成分表示です。ヘルシー志向の消費者に配慮しているようで、100gあたりの栄養成分量と1日の摂取目安量(25g)に区分されています。さらに、鉄、マグネシウムなどの栄養素、必須脂肪酸などもきちん記載されています。
この栄養成分表示から、糖質量は100gあたり5.5g、25gあたり1.4g。低糖質だとわかります。
さて、繰り返しますが【炭水化物=糖質+食物繊維】です。もし炭水化物の表示しかない場合、原材料をチェックして食物繊維が多く含まれていない食品であれば、炭水化物≒糖質と考えて下さい。ちなみに食物繊維は炭水化物の一部ですが血糖値を上げないのでご心配なく。
原材料表示(左)は、原材料が多い順に記載されています。この写真にあるマドレーヌの原材料は多い順に、マーガリン、鶏卵、ショートニング、エリスリトール、小麦たんぱく・・となっています。
気をつけて頂きたいのが、低糖質にするためにたくさんの添加物を使用している食品があります。「糖質量はOKだが、これはヘルシーだと言えるのか?」と不安が残ります。糖質量チェックだけでなく原材料チェックもして、”もどき低糖食品”はできる限り避けてほしいものです。
『砂糖ゼロ』『糖類ゼロ』『ノンシュガー』『シュガーフリー』などとパッケージにある食品は、つい”糖質ゼロ”だと思ってしまうので、必ず栄養成分表示をチェックして下さい。
この写真の栄養成分表示には、糖類 0g、炭水化物≒糖質4.26gと2つの表示があります。つまり【糖質】に分類される”糖類”(砂糖=ショ糖、乳糖、ブドウ糖、果糖など)はゼロですが、糖質はゼロではありません!糖質は4.26gあると読み取れます。
それでは、最初の自動計算を利用して、召し上がる食品の栄養素をチェックしてみて下さい。