「あきませんわ。糖質制限中だというのに、元旦にちょっとおせち料理をつまんだら、糖質系食べ物を毎日何かしら食べたくなってしまいました。このだるさが糖質のせいだと分かっているのに、止められないから困っています。」
アルコールやタバコのように依存症になりやすい糖質の多い食べ物を、しばらくぶりに口にしてしまうと、糖質スイッチが入ることがある。そして、糖質により体重は増えるだけでなく、「だるい。」「朝起きられない。」などの状態に戻ってしまう。
糖質制限歴7.8年の人も、ビギナーも、クリスマスから年末年始の期間に、糖質スイッチが入ってしまったと洩らしている1月中旬。
12月~1月初旬は、クリスマスケーキ、菓子類、果物、日本酒、ビールなどのお歳暮、おせち料理や雑煮などの正月料理と、糖質の多い食品にあふれているハイリスク・シーズンだ。
特に、正月休みは要注意だ!
休みのためか「たまには、いいよね。」と糖質制限への気持ちもゆるみがちになる。さらに、およばれの席では、断れない状況もある。
兵庫県芦屋にある吉田内科クリニックの吉田先生から伺った話だ。
「糖質制限を長年実践している患者様で、全員がシビアな糖質制限を維持できているかといえば、そうでもないのです。」「正月明けに、スーパー糖質制限歴8年目の糖尿病患者様が受診されました。12月頃から糖質制限がゆるゆるになってしまったので、悪くなった数値を見て決意を新たにしたようです。糖質制限で血糖値コントロールができているのに、気のゆるみは誰にでも起こることです。」
予約時にお願いすると、デザートなしの低糖フレンチコースを用意してくれる大阪・肥後橋にあるビストロ・ル・カノンへ、低糖人仲間の親友と行った。
最後の肉料理が終わった時点で、すべての料理が余りにおいしいのでもう少し何か食べたかったこと、さらにクリスマスシーズンのワクワク感ととワインのほろ酔い加減も手伝い「たまには、いいよね。」と普通のデザートセットを注文してしまった。
糖質制限の知識があるシェフの気配りで、糖質を抑えるために一人分をそれぞれのお皿に美しく盛り合わせて下さった。しかし、その前から血糖値測定の実験でわざと糖質の多い食品を摂っていたこともあり、このデザートセットでとうとう糖質スイッチが入ってしまった。
以来、甘いものがむしょうに食べたくなる毎日だ。
スィーツを止める軌道修正ができないので、自分なりに工夫している。
ハイリスク・シーズンで最もリスクの高い正月は、お餅こそ食べなかったが、自家製栗きんとん、かまぼこ、御神酒(日本酒)、お歳暮で頂いたミカンやリンゴを食べてしまった。そのせいか、糖質依存度が増している気がする。先日、売り場に行っても絶対にカゴに入れなかった大好物のせんべいを衝動買いしてしまった。
案の定、糖質のせいで、だるさと冷え症が出てきた。そろそろ軌道修正シーズン到来としたいものだ。